中国の古い言葉に、「現在を見ることは過去を学ぶことであり、過去がなければ現在はない」というものがあります。歴史はまさに循環しており、同じ瞬間は再び訪れないが、私たちの経験は過去の出来事から情報を得て影響を受けています。この洞察は、私の世界観と曽グループの哲学を形成しました。過去に敬意を払いつつ未来を見据えることで、私たちは伝統を重んじながら新しい刺激的な道を歩むことができるのです。

曽グループの家業の発端は、東洋と西洋の文化の架け橋となるという運命的な決断に遡ります。1950年代初頭、祖父が香港から英国リバプールに向けて出発したとき、この架け橋は基本的且つ普遍的なもの、すなわち「食」を通して形成されました。今日、私共は再び文化間の橋渡しをする立場にあり、革新者、技術者、そして次世代の人類を構想していく思想家たちの架け橋となっています。

曽グループは、豊富な経験、先見の明、世界基準のビジネス洞察力をもって、繊細な異文化の違いを汲み取り、他に類を見ない多文化を巧みに融合させています。

私は、自ら「如何なることも可能である」を教訓に掲げ、グループを通してビジネスの関わりのみならず、日々の生き方そのものに取り入れています。未来を形作るアイデアや技術に投資する一方で、人間的側面の進歩を見失ってはなりません。私共は、先人の伝統と教訓を受け継ぎ、共感とともに社会にできるだけ多くのものを還元し、環境と社会の両方に仕えるものとしての役割を果たしながら、進歩、社会的影響及び経済的利益を追求しなければなりません。これこそが曽グループの使命であり、私は家名を代表した使命を誇りに思い、胸が高鳴る豊かな未来に向けて邁進して参ります。

パトリック・ツァン

曽グループ会長